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3種類の波長とピコ秒・ナノ秒を使い分ける、シミ・くすみ・毛穴のレーザー治療

ディスカバリーピコプラス(Discovery PICO PLUS)は、イタリアのQuanta System社が開発したレーザー機器です。

  • シミ
  • くすみ
  • 毛穴
  • ニキビ痕

ディスカバリーピコプラスの特徴は、532nm・694nm・1064nmという3種類の波長を搭載していることです。
さらに、532nmと1064nmでは、非常に短いピコ秒と、従来のQスイッチレーザーに用いられるナノ秒を使い分けることができます。
694nmは、メラニンへの反応に優れた30ナノ秒のQスイッチルビーレーザーです。

国内承認時の基本仕様では、波長とパルス幅を組み合わせた、以下の5つの基本出力を使用できます。

シミは、すべて同じ種類や深さではありません。
皮膚表面に近いシミ、真皮に存在する色素、顔全体に広がるくすみ、肝斑、そばかすなどによって、適した波長や照射時間が異なります。

ディスカバリーピコプラスでは、3種類の波長とピコ秒・ナノ秒を使い分けることで、一人ひとりの色素や肌状態に合わせた治療を行います。
当院では、主に以下の5種類の治療を行います。

少数のはっきりしたシミから、顔全体に散らばる細かなシミ、そばかす、肝斑、くすみ、毛穴、ニキビ痕まで、お悩みに合わせて照射方法を選択します。

数字でわかるディスカバリーピコプラス

3種類の波長

  • 532nm
  • 694nm
  • 1064nm

波長によって、反応しやすい色素や、レーザーが届きやすい深さが異なります。

2種類の照射時間

  • ピコ秒
  • ナノ秒

レーザーを照射する時間を変えることで、色素への衝撃の加わり方や熱の伝わり方を調整します。

5つの基本出力

532nmと1064nmではピコ秒・ナノ秒を使用でき、694nmではナノ秒のルビーレーザーを使用します。

5種類の治療

  • ピコスポット
  • ルビースポット
  • ピコトーニング
  • ルビーフラクショナル
  • ピコフラクショナル

同じ機器でも、使用する波長、パルス幅、ハンドピース、照射方法によって治療目的が変わります。

波長とパルス幅の違い

レーザー治療では、主に波長パルス幅を組み合わせて照射条件を決めます。

波長とは

波長は、レーザーが反応しやすい色素や、皮膚への届き方を左右します。
浅い色素に適した波長、深い部分まで届きやすい波長、メラニンへ強く反応する波長など、それぞれに特徴があります。

パルス幅とは

パルス幅は、レーザーを1回照射している時間です。
ピコ秒は1兆分の1秒、ナノ秒は10億分の1秒という非常に短い時間です。
同じ波長でも、ピコ秒とナノ秒では、色素への衝撃や熱の伝わり方が異なります。

ピコ秒レーザー

ピコ秒レーザーは、極めて短い時間でレーザーエネルギーを届け、光音響作用を中心に色素へ働きかける照射方法です。
周囲へ熱が広がる時間を抑えながら、標的となる色素を細かく変化させることを目指します。
薄いシミ、細かな色素、くすみ、肝斑への低出力照射、毛穴や肌質治療などに使用します。

ナノ秒レーザー

ナノ秒レーザーは、ピコ秒よりもわずかに長い時間でエネルギーを届けます。
光音響作用に加えて熱作用も利用しやすく、シミの色、厚み、深さによっては、ナノ秒での照射が適している場合があります。
ピコ秒が一律に優れているわけではなく、色素の状態に合わせてピコ秒とナノ秒を使い分けることが重要です。

ディスカバリーピコプラスの3つの波長

532nm

532nmは、メラニンに吸収されやすく、主に皮膚表面に近い浅い色素へ使用する波長です。
日光性色素斑、そばかすなど、表皮に存在する色素性病変へ使用します。
メラニンへの反応が強いため、日焼けしている肌や肌の色が濃い方では、炎症後色素沈着や色素脱失などに注意が必要です。

694nm

694nmは、Qスイッチルビーレーザーの波長です。
ディスカバリーピコプラスの694nmは、ピコ秒ではなく、30ナノ秒で照射します。
メラニンへの反応が高く、日光性色素斑、そばかす、あざ、表皮から真皮に存在する色素などに使用します。
1つの色素へ集中的に照射するルビースポットと、レーザーを点状に分割して広い範囲へ照射するルビーフラクショナルを使い分けます。

1064nm

1064nmは、532nmや694nmと比べてメラニンへの吸収が穏やかで、皮膚の深い部分まで届きやすい波長です。
低出力で顔全体へ照射するピコトーニングや、毛穴・ニキビ痕などを治療するピコフラクショナルに使用します。
色素の種類によっては、スポット照射にも使用します。

当院で行う5種類の治療

1.ピコスポット

ピコスポットは、境界が比較的はっきりしたシミへ、ピコ秒レーザーを部分的に照射する治療です。
シミの色、深さ、厚み、肌質などに合わせて、主に532nmまたは1064nmを選択します。

このような方におすすめです。

  • 少数の目立つシミを取りたい
  • 境界がはっきりしたシミがある
  • 顔全体ではなく、気になる部分だけ治療したい

照射後は、シミが一時的に濃く見えたり、赤みや薄いかさぶたが生じたりすることがあります。
色素の種類によっては、ナノ秒のNd:YAGレーザーを使用することもあります。

2.ルビースポット

ルビースポットは、694nmのQスイッチルビーレーザーを、気になる色素へ集中的に照射する治療です。
メラニンへの反応が高く、日光性色素斑、そばかす、あざなど、色素の種類や深さに合わせて使用します。

このような方におすすめです。

  • はっきりしたシミがある
  • 色の濃いシミが気になる
  • ピコ秒以外の照射が適している色素がある
  • 表皮から真皮に存在する色素を治療したい

ピコスポットとルビースポットは、どちらが一律に優れているというものではありません。
色素の種類、深さ、色調、肌質に合わせて使い分けます。

3.ピコトーニング

ピコトーニングは、主に1064nmのピコ秒レーザーを、低出力で顔全体へ照射する治療です。
強い出力で色素を一度に取り除くのではなく、肌への炎症に配慮しながら、メラニンへ少しずつ働きかけます。

このような方におすすめです。

  • 顔全体のくすみが気になる
  • 肌の色むらを整えたい
  • 肝斑が気になる
  • 強いかさぶたを伴う治療を避けたい
  • 内服やスキンケアと組み合わせて治療したい

肝斑は、紫外線、摩擦、ホルモン、炎症、血管、皮膚のバリア機能など、複数の要因が関係する慢性的な色素性疾患です。
レーザーだけで完全に治療することは難しく、治療後に再び濃くなることもあります。
低出力であっても、短い間隔で過剰に照射を繰り返すと、まだらな色素脱失や肝斑の悪化が生じる可能性があります。
当院では、内服、スキンケア、紫外線対策、摩擦対策を基本とし、肌状態を確認しながら照射します。

4.ルビーフラクショナル

ルビーフラクショナルは、694nmのQスイッチルビーレーザーを、細かな点状に分割して広い範囲へ照射する治療です。
ルビーレーザーはメラニンへ反応しやすいため、顔全体に散らばる細かなシミやそばかすなどの色素治療に使用します。

このような方におすすめです。

  • 顔全体に細かなシミが散らばっている
  • そばかすが広い範囲にある
  • スポット照射するシミの数が多い
  • 広い範囲の色素をまとめて治療したい
  • 複数回に分けて少しずつ色素を整えたい

通常のスポット照射では、シミ全体へ集中的にレーザーを照射します。
ルビーフラクショナルでは、照射する部分と照射しない部分を細かく残しながら、点状にレーザーを照射します。
1回ですべてのシミを取り切る治療ではなく、肌の反応を確認しながら、複数回に分けて少しずつ色素を目立ちにくくします。
照射後は、細かな点状の反応、赤み、ざらつき、薄いかさぶたなどが生じることがあります。
肝斑が混在している場合は、ルビーレーザーの刺激によって肝斑が悪化する可能性があるため、適応を慎重に判断します。

5.ピコフラクショナル

ピコフラクショナルは、ピコ秒レーザーのエネルギーを細かな点状に集中させ、肌内部へ微細な刺激を与える治療です。
色素を取り除くことだけを目的とするのではなく、肌の修復反応やコラーゲンの再構築を促します。

このような方におすすめです。

  • 毛穴の目立ちが気になる
  • 肌のざらつきやキメを整えたい
  • 軽度のニキビ痕が気になる
  • 小ジワやハリ不足が気になる
  • 肌全体のなめらかさを整えたい

ルビーフラクショナルが主にシミやそばかすなどのメラニン色素を対象とするのに対し、ピコフラクショナルは主に毛穴、ニキビ痕、ざらつき、小ジワなどの肌質へアプローチします。

深いクレーター状のニキビ痕には、ポテンツァ、サブシジョン、ジュベルックなどを組み合わせます。

どの治療が適している?

少数のはっきりしたシミ

ピコスポットまたはルビースポット

色素の色や深さに合わせて、ピコ秒とナノ秒、波長を使い分けます。

顔全体に散らばる細かなシミ・そばかす

ルビーフラクショナル

694nmのルビーレーザーを点状に分割し、広い範囲へ照射します。

顔全体のくすみ・色むら・肝斑

ピコトーニング

低出力の1064nmピコ秒レーザーを顔全体へ照射します。

毛穴・ニキビ痕・肌のざらつき

ピコフラクショナル

ピコ秒レーザーによって肌内部へ微細な刺激を与え、肌質を整えます。
シミ、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着は、見た目が似ていることがあります。
複数の色素が混在している場合もあるため、診察によって色素の種類を確認してから治療方法を決定します。

ディスカバリーピコプラスの特徴

3種類の波長を1台に搭載

532nm、694nm、1064nmを、色素の深さや性質に合わせて使い分けます。

ピコ秒とナノ秒を選択できる

532nmと1064nmでは、ピコ秒とナノ秒の両方を使用できます。
色素の状態に応じて、衝撃を中心とした照射と、熱作用を含む照射を使い分けます。

スポット治療と顔全体の治療に対応

少数のシミへ部分的に照射する治療から、顔全体へ均一に照射する治療まで対応します。

色素治療と肌質治療を使い分ける

シミ、そばかす、肝斑などの色素だけでなく、毛穴、肌のざらつき、軽度のニキビ痕などにも使用します。

肌状態に合わせて細かく調整する

波長、ピコ秒・ナノ秒、出力、スポットサイズ、照射回数、ハンドピースを調整します。
出力を高くすれば、必ず高い効果が得られるわけではありません。
肌の色、日焼け、乾燥、炎症、肝斑の有無、色素沈着の起こりやすさなどを確認したうえで照射します。

主な治療部位

顔全体

日光性色素斑、そばかす、肝斑、ADM、ニキビ後の色素沈着、毛穴、ニキビ痕などに使用します。

くすみ、色調の乱れ、ざらつきなどに使用します。
首は顔よりも皮膚が薄く、炎症後色素沈着が生じる可能性があるため、照射条件を慎重に調整します。

手の甲・身体

日光性色素斑、そばかす、色素沈着などに使用します。
身体は顔よりも皮膚の代謝が遅く、炎症後色素沈着が長く続くことがあるため、治療間隔を十分に空けます。

このような方におすすめです

  • はっきりしたシミを部分的に取りたい
  • 顔全体に細かなシミやそばかすがある
  • 顔全体のくすみや色むらが気になる
  • 肝斑を内服やスキンケアと組み合わせて治療したい
  • ニキビ後の色素沈着が気になる
  • 毛穴の目立ちが気になる
  • 肌のざらつきやキメを整えたい
  • 軽度のニキビ痕が気になる
  • シミの種類に合わせた治療を受けたい
  • 色素と肌質の両方を治療したい

期待できる効果

  • 日光性色素斑やそばかすの改善
  • 顔全体に散在する色素斑の改善
  • 肌のくすみや色調の乱れの改善
  • 肝斑を目立ちにくくする
  • ニキビ後の色素沈着の改善
  • 毛穴周囲の質感の改善
  • 肌のざらつきやキメの乱れの改善
  • 軽度のニキビ痕の改善
  • 肌のハリとなめらかさの改善

効果の現れ方には個人差があります。
シミに見える病変の中には、レーザーが適さないものや、治療前に皮膚悪性腫瘍などとの鑑別が必要なものがあります。
肝斑、炎症後色素沈着、深いニキビ痕、強いたるみ毛穴などは、ディスカバリーピコプラスだけでは十分に改善しないことがあります。

治療回数の目安

ピコスポット・ルビースポット

1回の照射で変化を感じることがあります。
色素が残った場合は、治療後の経過を確認し、必要に応じて2〜3か月程度の間隔を空けて追加照射を検討します。

ピコトーニング

2〜4週間に1回程度の間隔で、5〜10回程度を目安に治療します。
肌の反応や肝斑の状態を確認しながら、治療回数や間隔を調整します。

ルビーフラクショナル

4〜6週間に1回程度の間隔で、3〜6回程度の治療をおすすめすることがあります。
広い範囲のシミやそばかすを、肌の反応を確認しながら徐々に整えます。

ピコフラクショナル

4〜6週間に1回程度の間隔で、3〜5回程度の治療をおすすめすることがあります。
毛穴やニキビ痕の深さ、治療後の反応などによって、必要な回数は異なります。

併用がおすすめの治療

内服・スキンケア

肝斑や炎症後色素沈着がある場合は、レーザーだけでなく、内服、外用、スキンケア、紫外線対策、摩擦対策を組み合わせます。

ピーリング治療

角質の蓄積、ざらつき、皮脂、毛穴づまりなどがある場合に組み合わせます。
レーザーの照射方法や肌状態によっては、同日に行わず、一定の間隔を空けます。

ケアシス

レーザー後の乾燥、赤み、ほてりなどに配慮する目的で、保湿や鎮静を目的とした成分を導入します。

肌育治療

乾燥、ハリ不足、小ジワ、弾力低下などが気になる場合に組み合わせます。
レーザーで色素や肌の質感へアプローチし、肌育製剤によって皮膚のうるおいやハリを整えます。

ダウンタイム・注意点

ダウンタイムは照射方法によって異なります。

ピコスポット・ルビースポット

  • 赤み
  • 腫れ
  • 熱感
  • 痛み
  • シミの一時的な濃色化
  • 薄いかさぶた
  • 水疱
  • 炎症後色素沈着
  • 色素脱失

ピコトーニング

  • 軽い赤み
  • ほてり
  • 乾燥
  • かゆみ
  • ニキビの一時的な悪化
  • 肝斑の悪化
  • 炎症後色素沈着
  • まだらな色素脱失

ルビーフラクショナル

  • 赤み
  • 腫れ
  • 熱感
  • ひりつき
  • 点状の濃色化
  • 細かなかさぶた
  • ざらつき
  • 炎症後色素沈着
  • 色素脱失

ピコフラクショナル

  • 赤み
  • 腫れ
  • 熱感
  • ひりつき
  • 点状出血
  • ざらつき
  • 乾燥
  • かゆみ
  • 炎症後色素沈着

施術後は、保湿と紫外線対策を十分に行い、治療部位を強くこすらないようにしてください。
赤みや刺激が残っている間は、スクラブ、ピーリング剤、レチノール、レチナール、トレチノイン、高濃度ビタミンC、ハイドロキノン、家庭用美容機器などの使用を控えてください。

施術前にご確認いただきたいこと

以下に該当する場合は、治療を行えない、または肌の状態を整えてからの施術をご提案することがあります。

  • 強い日焼けをしている
  • 施術部位に強い赤みや炎症がある
  • 湿疹、皮膚炎、びらん、傷がある
  • 活動性のヘルペスや皮膚感染症がある
  • 光線過敏症がある
  • 光感受性を高める薬を使用している
  • 皮膚悪性腫瘍がある、または疑われる
  • ケロイド体質や過剰な瘢痕形成の既往がある
  • レチノイドを使用中、または使用後間もない
  • 金の糸を施術している
  • 金製剤を使用中、または使用歴がある
  • 抗凝固薬や免疫抑制剤を使用している
  • 妊娠中または妊娠の可能性がある
  • 直近に他のレーザーや刺激の強い美容施術を受けている
  • その他、医師が治療に適さないと判断した場合

治療前に、現在使用している外用薬、スキンケア、内服薬、アレルギー、他院で受けた施術などを確認します。

当院の治療方針

シミに見える色素には、日光性色素斑、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着、ADM、太田母斑、脂漏性角化症など、さまざまな種類があります。
見た目が似ていても、適した治療は同じではありません。
当院では、

  • 境界が明瞭なシミにはピコスポットまたはルビースポット
  • 顔全体に散在するシミやそばかすにはルビーフラクショナル
  • 肝斑や顔全体のくすみにはピコトーニング
  • 毛穴、肌のざらつき、軽度のニキビ痕にはピコフラクショナル
  • 深いニキビ痕にはポテンツァ、サブシジョン、ジュベルックなど

というように、色素や肌症状の原因に合わせて治療を選択します。

ピコ秒だけですべてを治療するのではなく、必要に応じてナノ秒レーザーやルビーレーザーを使い分けます。
特に肝斑では、レーザーだけに頼らず、内服、スキンケア、紫外線対策、摩擦対策を治療の基本とします。

3種類の波長、5つの基本出力、5種類の照射方法を使い分け、一人ひとりのシミと肌状態に合わせて治療することを大切にしています。

Lumi clinic
3M Method
井上史洋井上史洋
【ドクター紹介】

Lumi Clinic 大阪心斎橋 院長 井上史洋

経歴
2012年
関西医科大学 医学部医学科 卒業
2012年
大阪府済生会泉尾病院 勤務
2014年
関西医科大学 内科学第三講座 入局・関連病院勤務
2020年
佐野病院・大阪市内病院 勤務
2022年
大手美容クリニック・大阪市内美容クリニック 勤務
2026年
ゆう美容クリニック 入職

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