目元は、顔の中でも皮膚が薄く、乾燥、表情の動き、血管の透け、色素沈着、くぼみ、眼窩脂肪の膨らみなど、複数の変化が重なりやすい部位です。
同じ「小ジワ」や「クマ」に見えていても、原因によって適した治療は異なります。
当院では、目元の悩みを大きく以下の4つに分けて考えます。
皮膚の厚み、乾燥、色味、血管の透け、くぼみ、眼窩脂肪、表情筋の動きを確認し、肌育製剤、レッドタッチプロアイ、ボトックス、ヒアルロン酸注入などを組み合わせて治療します。
目元治療では、ひとつの治療ですべての悩みを改善しようとは考えていません。
皮膚そのもののハリ不足には、目元用の肌育製剤やレッドタッチプロアイ。
表情筋の動きによるシワには、ボトックス。
目の下のくぼみによる影には、ヒアルロン酸注入。
色素沈着や摩擦が関係する場合には、スキンケアや紫外線対策。
このように、目元が暗く見える原因やシワの種類に合わせて治療を選択します。
また、製剤の導入方法は、ダウンタイムをできるだけ抑えたい場合にはTargetCool(ターゲットクール)、製剤を必要な部位へ直接届けたい場合には医師による手打ち注入を選択します。
目元の皮膚は薄く、皮脂が少ないため、乾燥による細かなシワが目立ちやすい部位です。
皮膚の水分やハリが低下すると、
などの変化が現れます。
このような場合には、JALUPRO Young Eye(ジャルプロヤングアイ)やiLLUMA LUNA(イルマルナ)を使用し、目元のうるおい、ハリ、なめらかさを整えます。
特に、小ジワや皮膚の薄さ、ハリ不足が中心の場合には、ジャルプロヤングアイを選択することが多くなります。
ジャルプロヤングアイは、7種類のアミノ酸、3種類のペプチド、分子量の異なる低分子非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた目元用製剤です。
目元のうるおいを補いながら、コラーゲン形成を支え、皮膚のハリや密度を整えることを目指します。
皮膚そのもののコラーゲン低下が強い場合には、レッドタッチプロアイを組み合わせ、レーザーによるコラーゲン治療を行います。
目元のクマは、一般的に茶クマ、青クマ、黒クマ・影クマに分けて考えます。
実際には、色素、血管の透け、皮膚の薄さ、くぼみなど、複数の要素が重なっていることも少なくありません。
そのため、クマがあるという理由だけで、一律に同じ製剤や治療を選択することはありません。
茶クマは、色素沈着によって目元が茶色く見える状態です。
紫外線、摩擦、強いクレンジング、皮膚炎などが関係します。
肌育製剤で乾燥や肌質を整えることはできますが、色素沈着そのものを直接取り除く治療ではありません。
茶クマが強い場合には、紫外線対策、摩擦を避けるスキンケア、必要に応じた美白ケアやレーザー治療を検討します。
青クマは、目元の皮膚が薄く、皮膚の下にある血管や眼輪筋の色が透けて見える状態です。
睡眠不足、冷え、むくみなどによって、さらに目立ちやすくなることがあります。
当院では、皮膚の薄さやハリ不足による透け感が関係する青クマに対して、イルマルナを選択することがあります。
イルマルナは、PN(ポリヌクレオチド)、非架橋ヒアルロン酸、ペプチドを組み合わせた目元用の肌育製剤です。
目元のうるおい、ハリ、なめらかさを整えるとともに、ペプチドが目元の微小循環やリンパ流をサポートすることで、むくみや血行不良に伴うくすみを目立ちにくくすることを目指します。
また、肌のハリや質感を整えることで、皮膚の薄さによる血管や眼輪筋の透けにもアプローチします。
さらに、レッドタッチプロアイを組み合わせ、真皮のコラーゲンへ働きかけることで、皮膚のハリや密度を異なる方向から整えます。
ただし、皮膚の薄さ以外の原因が強い青クマでは、改善できる範囲に限界があります。
黒クマ・影クマは、目の下のくぼみ、眼窩脂肪の膨らみ、皮膚のたるみによって影ができ、目元が暗く見える状態です。
光の当たり方や顔の向きによって、クマの濃さが変わることが特徴です。
くぼみや段差が主な原因の場合には、肌育製剤だけでは十分に改善しません。
必要に応じてヒアルロン酸注入で段差を整え、眼窩脂肪の膨らみが強い場合には外科的治療を推奨致します。
笑ったときに目尻や目の下へ強くシワが寄る場合には、眼輪筋の動きが関係しています。
肌育製剤やレッドタッチプロアイは、目元の皮膚のハリを整える治療ですが、表情筋の動きそのものを抑える治療ではありません。
表情筋の動きが強い場合には、必要に応じてボトックスを使用し、筋肉の動きを調整します。
ただし、目の下へボトックスを強く効かせると、笑いにくさ、目元の違和感、下眼瞼のゆるみ、目袋の目立ち、ドライアイなどにつながることがあります。
表情を完全に止めるのではなく、筋肉の動きや目元の形を確認しながら慎重に使用します。
目の下のくぼみやティアトラフが深くなると、光が当たったときに影が生じ、目元が暗く疲れて見えます。
このような影は、皮膚表面の色だけではなく、
などによって生じる構造的な変化です。
くぼみが主な原因の場合には、ヒアルロン酸注入によって段差を整えることがあります。
一方、目袋や眼窩脂肪の突出が強い場合には、肌育治療で脂肪を減らすことはできません。
肌育治療だけでは十分に改善しない場合には、外科的治療を含めて検討する必要があります。
また、むくみやすい方や目袋が強い方へ製剤を多く注入すると、一時的に膨らみが目立つことがあります。
目元だから一律に同じ量を注入するのではなく、皮膚の薄さ、むくみやすさ、眼窩脂肪の状態を確認し、注入量と位置を調整します。
当院では、どちらか一方がすべての方に優れているとは考えていません。
目元の状態や、改善したい悩みに合わせて使い分けます。
小ジワ、皮膚の薄さ、ハリ不足を中心に整えたい方に使用します。
特に、
という方に提案することが多い製剤です。
小ジワやハリ不足だけでなく、青クマ、くすみ感、色味、疲れた印象も含めて整えたい方に使用します。
特に、
という方に提案することがあります。
分かりやすく整理すると、
小ジワやハリ不足が中心であれば、ジャルプロヤングアイ
青クマやくすみ感、色味も含めて整えたい場合には、イルマルナ
を基本に考えます。
ただし、実際には乾燥、小ジワ、色素沈着、血管の透け、くぼみなどが混在するため、診察時の目元の状態に合わせて選択します。
当院では、ジャルプロヤングアイとイルマルナを、ダウンタイムの許容度や治療目的に合わせた方法で導入します。
ターゲットクールは、温度を精密に調整したCO₂(二酸化炭素)を用いる機器です。
Boost(ブースト)モードを使用し、針を使わずに皮膚表面から薬剤を導入します。
注射針を複数回刺さないため、手打ち注入と比べて、内出血、針穴、膨疹などが生じにくく、施術後の予定を優先したい方に適しています。
医師による手打ち注入では、皮膚の厚みや血管の走行を確認しながら、製剤を少量ずつ皮内へ直接注入します。
目の下、目尻、上眼瞼など、悩みの位置に合わせて、注入量や深さを細かく調整できることが特徴です。
小ジワやハリ不足、青クマが目立つ部分へ製剤を重点的に届けたい方には、医師による手打ち注入を提案します。
分かりやすく整理すると、
ダウンタイムの少なさを重視する場合には、ターゲットクール
製剤を必要な部位へ直接届けることを重視する場合には、医師による手打ち注入
を選択します。
レッドタッチプロアイは、675nmのレーザーを目元へ照射し、皮膚のハリ、小ジワ、なめらかさ、軽度のゆるみを整える治療です。
皮膚表面を削らない非アブレーション型のレーザーで、真皮のコラーゲンを含む組織へ微細な熱作用を加え、コラーゲンの再構築を促します。
照射と同時に皮膚を冷却し、表皮への負担やダウンタイムを抑えながら治療できることが特徴です。
レッドタッチプロアイは、ヒアルロン酸のようにボリュームを補う治療ではありません。
また、ボトックスのように表情筋の動きを抑える治療でもありません。
皮膚そのもののコラーゲンへ働きかけ、時間をかけて目元のハリやなめらかさを整えます。
特に、
という方におすすめします。
肌育製剤でうるおいや肌環境を整え、レッドタッチプロアイで真皮のコラーゲンへ働きかけます。
イルマルナで目元のうるおい、ハリ、なめらかさを整え、皮膚の薄さによる血管や眼輪筋の透けを目立ちにくくすることを目指します。
さらにレッドタッチプロアイを組み合わせ、真皮のコラーゲンへ働きかけることで、皮膚そのもののハリを整えます。
筋肉の動きを調整しながら、皮膚そのもののハリも整えます。
ヒアルロン酸で構造的な段差を整え、肌育製剤やレーザーで皮膚の質を整えます。
注射による針穴、内出血、膨疹をできるだけ避けながら、目元の肌質を整えます。
などが生じる可能性があります。
針を使用しないため、注射による針穴、内出血、膨疹は基本的に生じません。
などが生じることがあります。
目元は皮膚が薄く血管が多いため、他の部位よりも内出血やむくみが目立つことがあります。
まれに、感染、持続する腫れ、しこり、炎症、アレルギー反応、血管障害などが生じる可能性があります。
強い痛み、皮膚の色調変化、視覚異常、赤みや腫れの悪化がある場合には、速やかにご連絡ください。
などが生じることがあります。
多くは一時的ですが、皮膚の状態や照射条件によって症状の程度は異なります。
以下に該当する場合は、治療を行えない、または施術時期を変更することがあります。
過去に目元のヒアルロン酸注入、脂肪注入、肌育注射、糸リフト、眼瞼手術などを受けたことがある場合は、治療時期や使用した製剤を可能な範囲でお伝えください。
目元は、少しの変化でも顔全体の印象が変わる部位です。
一方で、皮膚が薄く、血管や神経が多いため、製剤を多く注入すればよい部位ではありません。
当院では、
というように、目元の原因に合わせて治療を選択します。
青クマがあるからイルマルナ、小ジワがあるからジャルプロヤングアイというように、製剤名だけで治療を決めることはありません。
皮膚の厚み、乾燥、ハリ不足、色素、血管の透け、くぼみ、眼窩脂肪、表情筋の動きを確認し、必要な治療を必要な範囲へ行うことを大切にしています。
目元の形を大きく変えるのではなく、その方が本来持つ明るさ、なめらかさ、自然なハリを整えること。
それが、当院の目元治療の基本方針です。


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